静かな稲荷山ルートを通って、初秋の稲荷山・高尾山・城山。

    ハイキング

    屈指の観光登山・高尾山へ

    まだまだ暑い日が続く9月の土曜日。会社の同僚に誘われて高尾山に行くことに。集合は朝6時に高尾山口駅。高尾山は人気の高い観光地。9月の土曜日はかなりの人が来ると思い、少し余裕を持って5時半前には高尾山麓駐車場に到着。この駐車場は普通自動車が入庫後12時間で最大1,000円と、この地域では安く停められるとあってすでに8割方が埋まっていました。ギリギリセーフで入庫。集合まで時間があったので駐車場脇のトイレに行った後、着替えをしてのんびりとしていると、駐車場前の建物に目が行きました。「トリックアート美術館」。なかなか興味深い。なぜ高尾山の入り口でトリックアートなんだろう?と、ボケーと考えていると集合時間の6時になったので急ぎ駅へ向かいます。

    高尾山登山マップ
    (出典/高尾登山電鉄公式サイト

    今回のルートは【稲荷山コースを通って城山】清滝駅→稲荷山→高尾山→もみじ台→一丁平→城山へ。帰りは高尾山から6号ルートを通って帰ってくるというものです。

    まず驚いたのが大きくて綺麗な高尾山口駅でした。コンクリートと木を基調にしたモダンな建物は小学生の時に来た頃の思い出の面影はすっかりありません(たしかもっとボロかったような記憶でした)。モンベルの登山用品を取り扱っている売店や下山後に背を流せる温泉施設「極楽湯」など登山客には至れり尽くせりな駅です。

    高尾山登山で高尾山口駅へ
    近代的な建物の高尾山口駅

    高尾山口駅から徒歩でストレッチしながら清滝駅へ。河川工事中の川沿いを歩いていくと10分もかからないうちに到着。

    《06:15》清滝駅

    まだ営業時間前だったのか、入り口にロープがはってある清滝駅前には、トレイルランニングや登山客がそれぞれ準備体操をしたりしています。しかし全体的には閑散としており、静かな朝です。駅には金ピカの北島三郎像がきらりと光ります。

    この日は朝はモヤが掛かっていましたが、次第に晴れてきました。気温は薄手の長袖のウェアとインナーという身軽な装備でも少し暑いくらいだったので、水分補給だけはしっかりと取らないとなと独り言をつぶやいて、いざスタート。

    高尾山登山
    高尾山ケーブルカー 清滝駅

    稲荷山コースの入り口は駅の真横(向かって左側)にありました。流れている小川を渡ると整備された階段。すでに少し暑い森は土と木々の香りが立ち込めています。

    登山で高尾山へ
    稲荷山コース登山口
    登山で高尾山へ
    5分ほど登ったところにあるお稲荷さん

    階段をゆっくりと登っていると不意にお稲荷さんがありました。よく考えたら最初の目的地は稲荷山でした。道中の安全祈願をして、さらに進む。ところどころぬかるんでいる場所もありましたが、緩やかな道だったのでそれほど注意は必要なかったです。それよりも太陽が出てきて気温が急激に上がってきたので、そちらの方が気がかりです。

    登山で高尾山へ
    木のトンネルが気持ちいい、緩やかな上りが続く序盤
    登山で高尾山へ
    すこしぬかるんだ地面に木の根が浮き上がっている
    登山で高尾山へ
    神秘的な朝の木漏れ日

    《06:55》稲荷山

    最初のチェックポイントの稲荷山に到着。息も上がらず、のんびりと来ました。今回は同行者がいたのでここのベンチで10分間休憩。コンビニのおにぎり1個と水を素早くとって次なる目的地・高尾山へ向けて出発。

    登山で高尾山へ
    稲荷山到着。少しずつ標高が上がってきた
    登山で高尾山へ
    濃い緑が朝日に輝いている

    《07:50》高尾山頂

    稲荷山からは緩やかな上りが続く。途中6号路と並走している沢の音が聞こえてきます。鼻歌混じりで尾根道を楽しく進んでいましたが、高尾山頂へと続く最後の階段にやれらました。5号路に合流してすぐにある200段以上のひたすらまっすぐ続く階段。ゼイゼイ、ハアハアと息も絶え絶えで登り切った先に高尾山の山頂です。稲荷山から約45分ほどで到着。

    登山で高尾山へ
    高尾山頂(標高599.15m)
    登山で高尾山へ
    高尾山展望台からは丹沢や遠くに富士山が見える

    高尾山頂はかなり広い展望台になっていて遠くには富士山も見えます。山頂にはビジターセンターやトイレ、飲食店、自動販売機があります。シーズンはかなり混み合うのですが、時間がまだ早かったこともあり、人はまばら。ベンチの一つに座って本日2度目の朝食(おにぎり1個とハイレモン)を食べていると猫がいました。こんな山頂に猫が住み着いているのが珍しいと思い眺めていると、一人のご婦人がなにやら包みを取り出して、その猫(2匹いたと思います)にあげています。すかさず猫好きの同僚がご婦人にお話をお伺いすると、餌をあげるために通っているとのことでした。どおりでそのお猫様たちは毛艶も良かったはずです。その後、山頂には20分ほど滞在しました。

    《08:10》小仏城山に向け出発

    高尾山頂から小仏城山に向けて出発です。上りでもそうでしたが、城山方面への道もいきなり急な階段があります。降り切ると5号路と合流。標識を目印に小仏城山方面へ進みます。10分ほどでもみじ台に到着。ベンチがあったので水分補給。再び出発。

    登山で高尾山へ
    急な下り階段

    《08:55》一丁平

    もみじ台から15分ほどで一丁平に到着。屋根のあるベンチで一息ついて、展望台にいくと少し雲が出てきたけど富士山が見えました。ただこの時間になると暑さが応えます。しっかりと水分をとり、最終目的地・城山へ。

    登山で高尾山へ
    一丁平園地のベンチ
    登山で高尾山へ
    一丁平園地展望デッキからの眺め

    《09:17》小仏城山到着

    一丁平から10分ほど尾瀬道を歩くと最後の上りの階段があります。一歩一歩確実に、じわじわと登っていくと小仏城山に到着です。城山の山頂も開けており、茶屋とベンチがたくさんあります。城山茶屋にはなめこ汁やおでんなど名物があるんですが、夏は有名なかき氷があります。とにかくボリュームが半端ないかき氷です! 近くの登山者が頼んでいたのを横目でみて、その大きさにはびっくりしてあわててコーヒーにチェンジしました。興味のある方はぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

    登山で高尾山へ
    小仏城山山頂(標高670.3m)
    登山で高尾山へ
    茶屋のコーヒーとお茶請けのカントリーマアム

    雲が出てきたので富士山は見えなくなったのですが眼下に相模湖があり、その景色に見惚れながら小仏城山では1時間くらいゆっくりと休憩をとりました。

    《10:10》小仏城山出発

    復路に突入。高尾山までは来た道を戻ります。すでに知った道たっだのでペースをあげて、NO休憩で一気に一丁平へ行き、もみじ台を通り過ぎて5号路合流地点まで進む。

    《11:05》沢沿い6号路へ

    城山方面から5号路に合流。この時刻になると5号路には大勢の人がいて、さらに高尾山頂の階段は人であふれていました。あの鬼のような急階段を大勢の人を避けて登る気にはならなったので、山頂には行かずに、山頂直下の5号路をそのまま半周して6号路へ。この日は残暑たっぷりだったので少しでも涼を求め沢沿いの6号路に行き、快適に下山しようと考えていました。しかし、それが間違いでした。ただでさえ狭い沢沿いの道に同じこと考えた人が殺到していました。下る人だけでなく、登る人もいるのですれ違うだけで大変なことに。特に小さな子供を連れている方が多かったので、普段より慎重にすれ違いをします。途中で渋滞の列のようになってしまい、たまらず稲荷山分岐から稲荷山コースに進路方向を変更して下りました。

    登山で高尾山へ
    帰りは沢沿いの6号路を行こうとしましたが…

    《12:20》清滝駅

    稲荷山コースももちろん人は多かったのですが、6号路の人混みラッシュの後だとゆとりを感じます。最後の下りも休憩を取らずに清滝駅まで一気に進みます。そして約70分後にケーブルカー駅の清滝駅へ到着しました。ちょうどお昼の時間帯だったこともあり、清滝駅から高尾山口駅まで大勢の人で溢れかえっていました。お昼ご飯は蕎麦を食べようと決めていたのですが、どの店も長蛇の列になっていました。流れ流れて甲州街道の高尾山入り口の信号まで来ました。最後の望みを託して信号近くの「割烹 橋本屋」さんをのぞくと奇跡的に席が空くところでした。滑り込んで冷たいお蕎麦をいただきました。

    登山で高尾山へ
    ざるそば(割烹 橋本屋)

    高尾山の稲荷山コースは木々のトンネルを緩やかに登れるので、気持ちの良いハイキングができました。高尾山直下の階段は唯一の難所(?)という感じです。交通の便や周辺施設などが充実しているので、気軽に登れる身近な山でした。ただ午前中は人も少なくストレスを感じることはなかったのですが、午後の人の多さには驚きました。

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